ネイティブ広告におけるクレジット表記について (スマートニュース 川崎)
スマートニュースで広告事業の責任者をしている川崎です。当社ではSmartNews上でインフィード型の広告商品を提供しており、JIAA(一般社団法人 インターネット広告推進協議会)のネイティブ広告審査分科会ワーキンググループの一員として、先般発表された「ネイティブ広告に関するガイドライン」の策定にも参画してきました。現在も、上記ガイドラインに準拠した独自の審査基準を設け、広告商品の提供及び審査を行っています。ネイティブ広告におけるクレジット表記について、当社の考えを述べさせていただきます。
JIAAではネイティブ広告の定義として、(1)インフィード広告、(2)レコメンドウィジェット、(3)タイアップという3つの種類があるとしています。ネイティブ広告におけるクレジット表記については、誘導先である広告ランディングページ (LP) 上でのクレジット表記と、LPへの誘導元でのクレジット表記という2つを分けて考えることが重要です。
当社では、誘導元であるSmartNews上でのクレジットと、誘導先であるLP上でのクレジットの両方について、JIAAのガイドラインに準拠した審査基準に則り日々厳密な審査を実施しています。誘導元であるSmartNews上では、広告であること、および広告主名について明記しています。誘導先のLPについては、LPがタイアップ記事である場合、ユーザーから見て広告であるとわかるような表記がファーストビューに入っていることを条件としております。
広告事業を展開する企業として、スマートニュースは常にユーザーを最優先に考えています。誘導元と誘導先の双方において、広告表記をしないことで消費者をだまし、広告のクリック率を高めることは、短期的なビジネス上の利益につながるとしても絶対にすべきではありません。
これまでのネット広告業界において、クリック課金モデルを前提としたクリック至上主義、そのうえでクリック率を高めるためにノンクレジットを許容するような事例があったことは否めません。しかしながら、本来広告は、ユーザーにとって有益な商品やサービスの情報を届けるコンテンツとしての性格を持っています。スマートニュースが「Ads as Content (コンテンツとしての広告) 」をポリシーとして掲げているのも、ニュースを見ながら新しい情報を探している利用者に対して役立つ情報であれば、クリック率やコンバージョン、ひいてはROAS(Return On Advertising Spend:広告費用対効果)といった指標でみても必ずや広告主にとって満足できる成果を約束できると信じているからです。
ネイティブ広告の今後の健全な発展のために、スマートニュース一社だけではなく、志を同じくするメディア、広告主のみなさまと一緒に、勉強会・イベントなどを通じた積極的な情報提供をしていきます。また、私たちの運用ポリシーやTIPSもどんどん共有していきます。ネイティブ広告でお悩みのみなさま、ぜひご連絡をよろしくお願いいたします。
川崎 裕一
yuichi.kawasaki@smartnews.com
参考資料:
参考記事:
・徳力基彦氏 (tokuriki.com):ネイティブアドのガイドラインが機能してくれないと、間違いなくネットの記事を一つも信じられなくなる未来が来てしまう件について
・山本一郎氏 (Yahoo!個人):サイバーエージェントなど特定企業の社員が違法なネイティブアドビジネスにぶっこんでいる件で
・CNET Japan: 「ネイティブ広告」定義の真意–JIAAが語るこれからのメディアの在り方