日本の分断はどこにあるのか?〜10年かけて日本人の価値観変遷を追いかける「スマートニュース・メディア価値観全国調査」メディア向けシンポジウムを実施しました
スマートニュース株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:浜本階生)のシンクタンクであるスマートニュース メディア研究所(所長:山脇岳志)は、世論調査・政治・社会心理学などの学際的な研究会を編成し、日本国内の政治的・社会的分断や、人々のメデイア接触状況を概観する「スマートニュース・メディア価値観全国調査」(SmartNews, Media, Politics, and Public Opinion Survey 以下、SMPP調査)の第一回目調査を2023年3月に実施しました。その結果の概要についてご紹介するとともに、調査にあたったメンバーが、多彩な切り口で分析結果の報告を行うシンポジウムを11月24日に実施しました。
SMPP調査の特徴は、5つの分断軸を設定して分析したことや、メディア接触の多様性を測定したことにあります。シンポジウムでは、日本と米国における社会的分断の原因や特徴の比較、そしてメディアに対する信頼度の異なる側面について議論や質疑がなされました。
分断の実相を探るには継続的な調査が必要になるため、今後、10年間にわたり、2年に1度のペースで、継続実施を予定しています。
当日に配布された資料は、スマートニュース メディア研究所HPよりダウンロードいただけます。
日時:2023年11月24日(金)15:30-17:15
場所:スマートニュース東京オフィス イベントホール
(〒150-0001:東京都渋谷区神宮前6-25-16 いちご神宮前ビル 2F)
登壇者(五十音順):
-研究会共同座長
池田謙一(同志社大学社会学部メディア学科大学院教授)
前田幸男(東京大学大学院情報学環教授)
-調査メンバー
遠藤晶久(早稲田大学社会科学総合学術院教授)
大森翔子(法政大学社会学部メディア社会学科専任講師)
加藤小也香(スマートニュース メディア研究所主任研究員)
小林哲郎(早稲田大学政治経済学術院教授)
笹原和俊(東京工業大学環境・社会理工学院イノベーション科学系准教授)
山脇岳志(スマートニュース メディア研究所所長)
研究報告テーマ:
①「日本と米国で『分断』はどう異なるのか?」(小林、山脇)
②「調査からみえてきた日本の姿〜年代別の特徴を中心に」(前田、加藤)
③「SNS中心に接触する層の特徴とは?」(大森)
④「日本社会の対立はどこにあるのか?」分断軸1・イデオロギー (遠藤)
⑤「政治にかかわりたくない層の増加は、何をもたらすのか?」分断軸2・政治との距離(小林)
⑥「日本人の道徳的な傾向は分断に結びついているのか?」分断軸3・道徳的価値観(笹原)
⑦「首相の好き嫌いは、与野党の好き嫌いとどう関係するのか?」 分断軸4・リーダシップのスタイル(前田)
⑧「人々の『統治への不安』は、どんな行動につながるのか?」 分断軸5・政治や社会に対する見通しと評価(池田)
当日配布資料:
https://smartnews-smri.com/smppsurvey/2023-1-symposium/
上記よりダウンロードいただけます
調査概要:
「スマートニュース・メディア価値観全国調査(英語名称:SmartNews Media, Politics, and Public Opinion Survey、略称:SMPP survey)」は、日本における政治的・社会的な分断・分極化の実相やメディア接触との関連を明らかにするため、「世界価値観調査」や「アジアンバロメータ調査」の日本の責任者である池田謙一・同志社大教授、社会調査データの保存と共有に先導的役割を果たしている前田幸男・東大教授に共同座長を委嘱して、研究会を構成しました。2023年3月に初回の調査を行い、郵送調査 1901、Web調査 2000の有効回答を得ました。
■スマートニュース メディア研究所について https://smartnews-smri.com/
スマートニュース メディア研究所は、ニュースやメディアが本当に社会や人々の役にたつためにはどうあるべきかを考えるシンクタンクです。中長期的な視点からの研究、提言、そして課題解決の実現を目指し、スマートニュース株式会社が2018年に設立しました。
■スマートニュース株式会社について http://about.smartnews.com/
スマートニュース株式会社は、「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」をミッションに掲げ2012年に設立されました。日本と米国でニュースアプリ「SmartNews(スマートニュース)」を運用しています。世界中の膨大な情報を日夜解析し続けるアルゴリズムと、スマートデバイスに最適化された快適なインターフェースを通じて、世界中から集めた良質な情報を一人でも多くの人々に届けていきたいと考えています。